プレスリリース
石油連盟会長コメント 第19回OPECおよび非OPEC閣僚会合の終了にあたって
石油連盟
石油連盟
会長 杉森務
OPECおよび主要非OPEC産油国(以下、 OPECプラス)は、7月18日、第19回OPEC・非OPEC閣僚会合を開催し、2021年8月以降の協調減産規模について、日量約40万バレルずつ毎月緩和していくことで合意した。あわせて、2022年4月末までとされていた協調減産の枠組みを2022年末まで延長すること、および協調減産の基準となる各国の生産量を2022年5月以降合計で日量約163万バレル引き上げることが決定された。
OPECプラスは本年4月1日に開催された第15回閣僚会合において、協調減産幅を7月まで段階的に縮小していくことで合意していた。この間、米国や欧州等世界経済が正常化に向かうなか、石油需要も回復基調にあり油価は上昇、6月上旬以降原油価格(ドバイ)は70ドルを超える水準で推移している。
7月2日に開催された第18回閣僚会合において協調減産の延長に関する議論がまとまらず、8月以降の減産縮小についても合意がされなかった。しかし、その後の調整により、期間延長と基準生産量の見直しに当事者間の合意の目途が立ったことから、急遽第19回閣僚会合が開催され、今回の正式合意に至り、OPECプラスの結束が保たれる結果となった。
今回の会合において、OPECプラスが引き続き減産規模を段階的に緩和したことは、堅調な需要による供給不足が懸念されるためである。新型コロナウィルス感染状況については予断が許されない状況ではあるが、各国の経済活動再開に向けた動きが引き続き進んでいけば、当面、原油価格は現在の水準で推移するものと思われる。
以上