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合成燃料とは
合成燃料は、CO2と水素を合成することで作られる燃料で、原料である水素を、再生可能エネルギー由来の電力による電気分解で取り出すことによって、大気中のCO2排出量を増加させることなく使用す
ることができるクリーンな燃料です。常温で液体であることから、エネルギー密度が高く、可搬性等取り扱いの容易さでも優れています。
また、合成燃料は既存のガソリンや軽油と同様の性状を持つことを目指して開発が進められています。このため合成燃料単体だけでなく既存のガソリンや軽油等と混合して従来の内燃機関を持つ自動車や燃焼機器等にそのまま使用できること、さらに供給インフラ(タンクローリーやSSなど)も既存の石油サプライチェーンをそのまま利用できること、といったメリットがあります。すなわち、合成燃料はカーボンニュートラルに向けた「トランジション期」においても、国民負担の増加を抑制しながら安定的に供給できるという点において優れた特性を持っています。
合成燃料の商用化の時期については、当初2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(2021年6月)において、2040年までの商用化が目標とされていましたが23年6月の合成燃料(e-fuel)の導入促進に向けた官民協議会の中間とりまとめにおいて、2025年に製造を開始し、2030年代前半までの商用化を目指す、と目標が前倒しされました。