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重油の品質
重油は原油から、ナフサ、ガソリン、灯油、ジェット燃料油、軽油などの留分が常圧蒸留塔から留出した後に残る油が中心となってできており、発熱量が高く産業用燃料や船舶用燃料など様々な用途で使用されています。
重油は粘度の違いによりA重油、B重油、C重油に分類されています。A重油は重油の中では最も動粘度が低く、茶褐色の製品です。用途は、工場の小型ボイラ類をはじめ、ビル暖房、農耕用ハウス加温器、陶器窯焼き用の他に、漁船など船舶用燃料などとして用いられています。C重油は、A重油に比べて粘度が高く、黒褐色の製品です。その用途は、火力発電や工場の大型ボイラ、大型船舶のディーゼルエンジン用の燃料などとして用いられています。B重油はA重油とC重油の中間の動粘度の製品ですが、現在はほとんど生産されていません。
参考:IMOによる船舶用燃料の硫黄分規制
IMO(International Maritime Organization:国際海事機関)は、船舶による大気汚染防止のため、世界の一般海域における船舶用燃料(バンカー重油)の硫黄分含有率の上限を、2012年に4.5%から3.5%に、そして2020年に0.5%に引き下げています。